一つ前のコラムのテーマは「お前はなぜ自分がマゾヒストであることを当たり前のように受け入れているのか?」「それについて本当の意味で考えたことがあるといえるか?」というものだった。
私はニンゲンが壊れる瞬間を見たい。
自分は狂っていない!と心から渇望しているにも関わらず、お前の魂はマゾヒズムへと惹かれることを辞められない。
そしてふと一線を超えたその時…
そのニンゲンはどうなるのだろうか?
絶望に打ちひしがれ沈黙するだけの屍となるのか。
あまりの衝撃に脳のショートが焼き切れ、手の施しようがないほどに暴れ狂うのか。
その反応は私の想像の範疇を超える。
そしてその絶望や沈黙、一線を超えることは終わりを意味しない。
どれだけ精神が崩壊してもなお、私はお前をより絶望に導こうとするだろう。
そんな「ニンゲン」と呼べるのかもわからない生物を観測せずして
私は死ねないと思っている。
こんな、非人道的なことを冗談半分でコラムに書くようなニンゲンだと思われていたらとても心外だわ。
私も自分が狂っているだとか、異質だとかって
認めたくない時期があったわ
だけどそれを望んで受け入れた時
私はむしろそれまでの絶望から這い上がることができた。
私にとって【自己受容とは救い】だったということ。
自分がSMに狂うバケモノの素質があると認めること。
これまでの人生の全てを否定する覚悟を決めたこと。
抗って、抗って、抗って。
抗い尽くして別の世界にたどり着いた。
その経験がある私にしか体現できないものを
見せつけたくて仕方がない。
抑えられないこの衝動と感覚
お前たちにも伝わると信じている。
